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日常ひとコマ劇場 笹ヤコ?

好きです、なんて
言えなかった



「お久しぶりです、笹塚さん」

晴れ渡る空は真っ青で、蝉の大合唱がますます暑さを増幅させる。
カラリとした空気に、焼けた砂埃の匂い。
じんわりと滲む汗と墓石に弾けた水滴が同じ形をしながら地面に吸われていく。

「私、あなたと同じ大学受けたんです」

じりじりと焼き付ける太陽が痛い。

「受かりました。笛吹さんやヒグチさんや筑紫さんに沢山お世話になりながら」

汗が頬を垂れた。

「今日はね、あなたにもう一つ、言いたいことがあるの」

ぽたぽた。
地面に水が吸われていく。

「きっと、いま、言っておかないといけないと思って」

耳の奥まで蝉の声が響く。
まるで耳の中に蝉が居るみたいだ。

「あのね、笹塚さん」

自分の声が遠い。

「私、あなたが好きでした」


【薄情な恋情】

(ごめんなさい、でも、伝えたくて)

_________

笹ヤコ片思い風味
次最終巻かー…
# by yukine_akira | 2009-08-01 19:17 | ネウロ

日常ひとコマ劇場 サクラ+ナルト

好きとか
嫌いとか
もうそんなんじゃなくて、



「…あんたねぇ」

溜め息混じりのこの呼び掛け。
もう何度目がわからない。
その名の通り、淡い桜色をした気の強い彼女はぎりりとオレを睨んでいた。
睨みながら、かすり傷には少し痛い程度の怪我に手当をしてくれている。
ありがたい、と思う。


「逸る気持ちもわかるけど!その前にあんたに何かあったらどーすんのよ!」

怪我と言うほど深くもないそれは、多分直ぐに傷跡すら消えてしまうだろう。
持ち前の治癒力、こんな時だけは化け狐に感謝。
だけど。
こんな場所には止まっていられない。
早く、早く、

見つけないと。

終わったわよ、その言葉に現実に戻る。
先走る気持ちを読んだような彼女が新緑の瞳を歪めていた。

「あのね、ナルト」

痛そうな、表情だと思った。
どうしたの、聞こうとして止めた。
オレだって多少、空気くらい読む。
下忍時代からの幼なじみは意を決したように口を開いた。

「私だって気持ちはあんたと同じ。だけどね。あんたと違うのは、サスケ君だけじゃなくてあんたにも無事で居て欲しいの!」

泣きそうになりながら。
サクラちゃんは続けた。
吼えるような、勢いで。

「サスケ君が帰ってきたとき、あんたと私がいなくてどうすんのよ!」

はっとした。
今まで、アイツを取り返す。それしか頭になかった。
その時に、誰が誰を迎えるとか
考えていなかった
ただ、アイツに、サスケに帰る場所はここだと教えて
帰って来て欲しかった。
それしか、考えていなかった。

「サクラちゃん…ごめん」

帰る場所には、迎える誰かが必要で、
その誰かが大切なこと。

「わかればいいわ」

彼女はオレに背を向けた。

「さ、行くわよ」

駆け出すその先、空は群青。
森は墨色。

好きとか
嫌いとか
そんなものじゃなく

大事なヤツを守りたいと、
そう誓っただけ


【春風の下で】

(またみんなで笑いたいだけ)

―――――――――

【軌跡の果て】の金髪サイド
最近全く読んでないから偽物臭さが素晴らしい


最早疾風伝、

金髪「サスケ待てコラー!」
黒髪「つかまえてみやがれウスラトンカチ!」

にしか見えない件(フィルター外せよ
# by yukine_akira | 2009-08-01 09:21 | まぜごはん(その他)

日常ひとコマ劇場 サクラ+ナルト

友情、とか
愛情とか絆とか
そんなものじゃ、多分、足りない
アイツの想いは、


「…あんたねぇ」

溜め息混じりのこの呼び掛け。
既に何回したかわからない。
鮮やかな金髪を土埃に汚して、一応手当を受けている幼なじみは口をへの字に曲げていた。

「逸る気持ちもわかるけど!その前にあんたに何かあったらどーすんのよ!」

幸い怪我は深くない。
持ち前の治癒力の素晴らしいコイツだ。
きっと数時間もあれば消えてしまうだろう。
…それでも、言わずには、いられなかった。

「あのね、ナルト」

深い空色が悔しげに、不満げな視線を寄越す。
への字口が何か言いたそうに動きかけて止まった。
どうやら聞いてくれるらしい。

「私だって気持ちはあんたと同じ。だけどね。あんたと違うのは、サスケ君だけじゃなくてあんたにも無事で居て欲しいの!」

泣くな、私。

「サスケ君が帰ってきたとき、あんたと私がいなくてどうすんのよ!」

耐えろ、サクラ。

「サクラちゃん…ごめん」
「わかればいいわ」

ナルトに背を向け前を見据えた。

「さ、行くわよ」

駆け出すその先、空は群青。
森は墨色。


アイツの想いは最早執着
なら、私の想いは


【軌跡の果て】

(ただ、笑顔でお帰りと言いたいだけ)

―――――――――

最近夕方にやってるナルト少年篇にきゅんときたので
少年篇と疾風伝を比べるとサクラかっこ良くなったと思う
カッコ良い女の子イイヨーイイヨー

CP的にNLならサスサク、ナルヒナ、シカイノ
BLならサスナル、カカナル
が好き
# by yukine_akira | 2009-07-31 18:54 | まぜごはん(その他)

日常ひとコマ劇場 1827

群れるのは嫌い。
でもこれは、悪くない。
だから。



「もう少し、寄りなよ」
「えっ、いや、だって」

拳半分位の隙間があいている。
普段なら近すぎる距離。
今は、少し遠い距離。

「濡れるよ」

細い肩を抱いて無理やり隙間を埋めた。
ひぃっ、なんて間抜けな声は多分気のせい。

「ひ、雲雀さんだって肩、肩濡れてるじゃないですか」
「どうでもいいよ」
「良くないですよ!風邪引きますよ!また入院ですよ!!」
「君…それ、バカにしてる?」
「ひぃいっ、ち、違いますー!!」

しゅんと耳を垂らした小動物。
…に見えたのも多分気のせい。
じっとりと服が水を含んだ左肩が重い。
けど、そんなことは些細なこと。
普段は顔を見れば青ざめ逃げ出し、
かと思えば不思議と寄ってくるこの草食動物。
それが、今、この腕の中にいる。
小さな僕の折り畳み傘の中にいる。

「…あの、雲雀さん」
「なに」
「傘、ありがとうございます」

ふにゃりと眉を垂らして、僕を見上げた蜂蜜色が甘く綻んだ。
始めて、僕に向けた表情。

「…じゃあ、僕に借り1つ」
「へっ!?」
「明日、返してよね」
「んなっ、返すって何を…」

雲の切れ間が橙に染まる。
夕立が、止んだ。
くるくると表情のかわる彼の顔も姿も橙が照らしている。
その色は、彼の炎と同じ色。


「応接室で待ってるから」

大雑把に傘を纏める。
黒い筈の傘は微かに橙に輝いている。

「じゃあね」

ぱくぱくと愉快な顔の下級生に背を向けた。
明日が楽しみ、なんて。
僕らしくもない。
それすら、悪くないなんて一体僕はどうしたのかな。


【夕立ワルツ】

もっと、もっと。
僕らの距離が縮まればいいのに。


_________

1827ちょっと飢えてるかもしれない

にしても夕立止んで良かった
# by yukine_akira | 2009-07-27 18:51 | 復活

鏡音レン

鏡音レン_c0128945_15521683.jpg


いまさらボカロ萌。
2.5次元熱い。

ヘタレン
イケレン
ヤンデレン
大好きです。
イケレンはちょっと苦手。

CPは双子愛。
次点、カイレン
# by yukine_akira | 2009-06-25 15:54 | まぜごはん(その他)